はじめに
私には三年間行きたかった場所がある。それは、屋久島である。沢の魅力が高いこともあるが、それ以上に私が北海道出身であることもあり、南の山に興味があったからだ。私がリーダーになったからには、屋久島を目指すつもりであった。私の中ではすでに決まっていた合宿地であったが、一応パーティーの意向も聞いてみることにした。そうしたところ、全員から同じ答えが返ってきた。
「知床・・・」
私には思いもよらない答えであった。そう、三年前力及ばずに、敗退した地であった。知床と聞いただけで、あの辛かった日々を今でも鮮明に思い出す。しかし、私の心の中の片隅で、敗退を決定したあの番屋での悔しさが残っている。
「このままでいいのか。この悔しさを残したままでいいのか・・・」
私は悩んだ。パーティーのレベルは大丈夫なのか。生半可な気持ちではいけない場所だ。いや、私たちは昨年鶏冠谷の悪夢を経験したパーティーじゃないか。行ける。岬に立ったときの達成感はどんなものだろう。日に日に知床への思いが募っていった。私は決めた。知床に行く。そして必ず岬に立つ。三年前の悔しさを拭い去るために、岬に立つ!お世話になった、長浜さん、上原さん、西村さん、斉藤さんへの恩返しのためにも、岬に立つ!目標はただ一つ、岬に立つ!
ここで、私の知床に対する思いを思い出させてくれた、メンバーを紹介しようと思う。
- 1年 車 拓也
- 今年入った唯一の一年生。通称だんきち。もちろん、お笑い漫画道場の車団吉から取ったものである。私よりも体が小さく少々心配であるが、サッカー、ハンドボールをやっていたためか根性はある。私と違って勉学のほうも怠らないがんばり屋さんである。山に登るときくらいは勉強のことは忘れようね。寒いっす、眠いっすが口癖。
- 2年 中山 有
- 鉄ちゃんである。彼がいなければ岬に立つ以前に敗退したといっても過言ではない。というのも入渓までの全ての道のりを彼に任せていたからだ。彼は何も言わなくても良く気づいて働いてくれる。よくできた後輩だ。入部当初は非常にまじめな少年であったが、一年間で立派な馬鹿になり、いいキャラになりました。
- 2年 永谷 達也
- やればできる子であるが、自らは決して動こうとしない。もう少し先輩の言うこと聞こうね。入部当初から強面で恐れられていたが、私にとってはかわいい後輩である。彼の沢のセンスはずば抜けており、知っている限りでは最強だ。知床でもその野性的な勘をフルに使ってもらいたい。
- 3年サブリーダー 藤田 淳哉
- うーん・・・なんといっていいのか分からない。ただ彼の口から知床という言葉が出るとは思わなかった。正直驚いた。
- 3年リーダー 俵田 隆哉
- 腰痛に悩んではや三年。早く直るといいなぁ・・・自分では晴れ男だと思っているのだけれど、みなさんどうでしょう?